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お題:さよならを言う前に

 突然だが余命宣告をされた、若年性の膵臓癌と診断された。
「最近、何だか体の調子が悪い」親友にぼやくと
「お前がそんなこと言う何て本当珍しいな、何か心配だから病院行けよ」
と言われ病院に行った、色々検査した検査結果がわかると病院は、更に大きい病院に紹介状を書かれた。
大事になってきているとは思った、でも診断された時、自分が死ぬという実感が湧かなかった。
だって今こんなに元気なのに、未来では貴方は居ないと言われても実感何て湧かないだろう。
 診断されたときだって、家族の反応を見て自分は病気何だと思ったぐらいだ。

 それから学校行った、親友がどうだったか聞いてきた
「自分さ何か、後数年で死ぬみたい」
親友は言葉無くした、突然死ぬとか言われても困るよな
そう思いながら親友見てた。
「俺がお前に出来ることはない、でもお前と一緒にいることはできる」
 親友から言われて、前から男前なとこがあると思ったけどめっちゃくちゃ男前なやつだという確信に変わった。
それからいつも通りだが当たり前の日々を過ごした。
 少しずつだが体調も悪化していってる自覚はあった、でも親友は何も変わらず接してくれた。
嬉しかった、学校同級生や知り合いからは可哀想なものを見る目で見られたりする。
 そんな中でも変わらずいてくれる親友に心から救われていた。

 でもそんなある日、親友が突然居なくなった。
事故に巻き込まれたと、親友の両親が泣きながら連絡をしてくれた。
トラックが居眠り運転して、突っ込んで来て即死だった。
 嘘だと思った、だって自分が先に死ぬはずと思っていたら親友が居なくなった。
この時、神は居ないと思った。
それから親友の葬式に出た、あいつの感謝とか言おうと思ったのに考えていた言葉は出なかった。
「俺がさよならを言う前に居なくなるなよ、バカ」
出た言葉これだった、もっと言いたいことはある、でも
俺より先に死んだことが許せなかった。
俺は死ぬのはものすごく怖かった、でも親友が幸せになって生きるのを未来を望んでた、親友が死んだ時にあの世で親友の話を聞いてやるつもりで居た、なのに自分より先に行きやがった。

 あれから一年が経った今日親友の墓参りに来た。
最近体の調子が悪い、おそらく今日が最後の墓参りだろう。
 「後少しで自分もおそらく死ぬ、だからもうちょい待ってくれよ親友」
そして、さよならを言わせてくれなかったお前に一発だけ殴るつもりでいるから、大人しく殴られる覚悟決めてろ、そして俺の数年分だけの土産話を聞いてくれよ。
「それじゃまた後でな」
すると風が吹いた、まるで親友が言葉を返してくれた気がして俺はその場を後にした。

8/20/2023, 12:35:23 PM