そろそろご飯の時間だね、何食べる?
「 」
お風呂はご飯の後、しばらくしたら入ろうね。
「 」
眠たかったら寝てても良いし、食べ足りなければおやつあげるからね。
「 」
欲しいものがあるなら極力叶えてあげたいと思うよ。
「 」
他に僕に出来ることがあるならなんでも言ってね。
「 」
え?出かけたいの?
良いけど、こないだみたいにはぐれちゃ駄目だよ。
探すの大変だったんだから。
今度はちゃんと首輪つけててね。
「 」
戻りたい?ここが君の家なんだよ。
「 」
だめだめ、君もそろそろこの家に慣れてくれなきゃ。
ほら、大好きなおやつ買ってきたから。ね?
そう言って、君に手を伸ばす。
「フシャーッ!」
同時に思いっきり引っかかれた右手。
あの日ずぶ濡れで道路に横たわってた君を抱えて病院に走ってここまでお世話したのは僕なんだぞ…!
もうちょっと懐いてくれたって良いじゃないか!
じろりと非難の目を向けるも“君”は何処吹く風。
これ以上構っても仕方ないと気持ちを切り替え、ご飯を用意しに台所へ向かう。
途端にゴロゴロと足元に擦り寄ってくる“君”。
上目遣いに愛らしい声で一言。
「にゃーん」
くっ……可愛い……っ!!
もう…もう二度と“猫”なんて助けるもんか…!!!
#もう二度と
3/25/2025, 9:13:26 AM