好き、嫌い、好き、嫌い……心の中で呟きながら花弁をむしっていく。最後に残ったのは……『好き』。まただ。これで3回連続。いっそ運命的である。「嫌いだと思ってたんだけどなぁ……」どこまで行っても私は、あの“天才”のことが嫌いになれないらしい。たとえどんなに妬んでいても、羨んでいても。まだ花はある。私はそれをひとつ手折って、また花占いを始めた。他でもない、自分自身の心を占う花占いを。
6/20/2025, 10:59:39 AM