祖父の小さな黒い手帳には
365日の天気と気温
が記されている
それを知ったのは小学生のある夏の終わり
宿題を持って祖父の家に行った
夏休みの友には毎日の天気を記すページがあり
幾つもの空欄を見た祖父は
黒い手帳を取り出して教えてくれたのだ
それから数十年後、、
祖父が来る年も来る年も
天気と気温を記録していたこと
それは畑仕事のためだったと知る
気象の記録だけではない、
いついつ、何の種を蒔き、
いつ、間引き、肥やしをしたかといった
作業の記録だったのだ。
次の年、次の年の畑仕事のために。
毎年いただいてた美味しいお野菜は
こうした記録によっても作られていたのだと知り
今は伝えられない 感謝の気持ちで
胸が熱くなる
2/26/2025, 1:06:09 PM