小指から伸びる赤い糸。
運命の人に繋がっているらしい。
その糸がどれだけ長いのか、どれだけ手繰ればいいのかは誰にも分からない。
もしかしたら、その糸の先に誰もいないかもしれない。でも·····誰もいないのは、多分平気だ。
一人でいるのをあまり寂しいと思った事は無い。
〝おひとりさま〟ってやつを楽しめる性質なんだろう。
それより何より怖いのは、期待して、信じて、浮かれて、必死で手繰り寄せた〝運命〟に、裏切られた時。
そうなった時、どうなってしまうんだろう?
運命なんて、そうそう信じるもんじゃない。
END
「赤い糸」
6/30/2024, 3:11:40 PM