僕はインコのピー太
元インコって言ったほうがいいかな
地上での命を終えて、今は天国にいるから
僕はヒナのときから飼い主さんに育てられたんだ
飼い主さんはとってもやさしくて、歌やおしゃべりを教えてくれたり、ケージから出して一緒に遊んでくれた
飼い主さんの部屋は3階にあったから、見晴らしがよくて、僕はいつも窓の外を眺めていた
家の屋根がいくつも続いていて、そのむこうには森があって、その上に空が広がっていた
飼い主さんはいつも「離れちゃいけないよ」って言っていたけど、僕の命は突然終わってしまった
苦しくはなかったよ
だけど気がついたら、僕は窓の外にいた
部屋の中で飼い主さんが泣いているのが見えた
そばに行こうとしたとき、不意に強い風が吹いて、僕はそのまま吹き上げられてここまで連れてこられた
本当は飼い主さんにちゃんとお別れをしたかった
それだけが心残りなんだ
9/25/2023, 1:17:30 PM