たった1つの希望
「ありがとう。」
授業の度に提出物の回収で、毎回そう言いながら渡してくる彼は、私が好きな人だ。
クラスの中心で辺りを照らすような笑顔の持ち主で、教室の隅で集まる私と違って、眩しい太陽のようだ。
共通点の無さそうな私たちだけど、彼とは幼なじみで、昔はよく公園とかで一緒に遊んでいた。
他の人が回収する時はただ渡すだけの彼は、私が集める時必ずありがとうと言ってくれる。
成長するにつれて会話の無くなった私には、ありがとうと言う彼。
自惚れていいだろうか。
私だけは、特別なのだと。
この気持ちが叶うと、信じていいだろうか。
3/2/2026, 10:38:38 AM