狭い部屋というか押し入れに入ると俺はワクワクしてくる。確かにそこは狭いのだが、入る時ときに探検をしている気持ちになるのだ。中なんてたかが知れてるというのに見ない訳にはいかないのだ。バッて開けて、すぐ目の前に壁があってもそれを触って叩いてその奥に隠し部屋が無いかを確認するのは絶対だ。押したり、天井も床もしっかり確認する。そして隠し部屋があるという手掛かりを掴めなかったとしても、きっとそこにはあるのだろうと思い、開いた先の部屋の大きさや、間取りとかを寝転んで考えるのだ。その時に匂う香りはその考えた記憶と共に残り、またそこを開けた時に思い出し、壁や天井、床を俺は触るのだ。昔は気付かなかった何かがあるかもしれないと幾つになってもやるのだ。だから狭い押し入れだとかが大好きだ。見えない何かを想像し、それに思いを馳せるのがとてもワクワクするのだ。それはどんなに歳をとっても変わらないだろう。おじいちゃんになってもやるかもしれない。それが俺のワクワクなのだから。
6/4/2024, 10:34:55 AM