夏子

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16才の頃…
バイト先で一緒になったのは兄の親友…
仕事を教えてもらいながら親しくなっていった。その時は、私はまだ親友の妹…
しかし気がつけば、私はずっと彼を追っていた。好きになるのに時間は掛からなかった。3才上の彼は薄々私の気持ちに気が付きはじめた…
「一回ご飯行こうか」いきなりのお誘い
私は有頂天になった…彼も私の事きっと好き…私は勝手にそう思い込んだ。
ドライブ…ご飯…沢山話をしたが何も覚えてはいない。ただ、緊張してご飯が喉を通らなかった事だけは記憶に残っている。
たった一度きりのデート…2人だけの秘密。
別れ際、彼はいきなり私の頭を撫でた…
しばらく沈黙の後、深いため息をついて彼は言った。「君はあいつの大事な妹なんだよ…」って、私は、永遠に親友の妹から抜け出せなかった…彼は良い人だったのか…勇気の無い男だったのか…本心は闇の中、一生知るすべもない。

5/3/2024, 12:43:22 PM