Na

Open App

彼と彼女は笑顔で落ちていった。

それが2人の最善の方法で幸せになるひとつの策だった。

2人は強い風がふいたとき

自分の髪が視界を遮った時

風に身をまかせて落ちていった。

僕はそんなふたりに目が離せなかった。

助けることも声かけることもなく

僕はその場で立ちつくした。





─────『風に身をまかせ』

5/14/2023, 9:10:05 PM