灯火を囲んで
死んだら、みんな灯火を囲うらしい。
私の住んでいる村では、そうゆう風習がある。
死んだ遺体を真ん中に置き、灯火で燃やす。
お坊さんの歌う歌を歌わなかったものは、呪われるという。
「…………」
お坊さんが歌っている中、私は灯火の中にいる、彼の顔を見た。
みんなが歌っているのに、私だけ口を開かずにじっと鋭い視線で睨みつけた。焦げ付いた顔を。
私が殺した彼の顔を。
「すごく、汚い顔ね」
それでいいと思えた。
私の彼氏を奪い去って、母と父を脅かした。それなのに、灯火で焼かれるだけで幸せだと思える。
「灯火で焼かれるだけで、よかったね」
後日、彼を殺したと告白した女が、
灯火に入れられた。
「きっと、呪いね。」
「そうよそうよ!あんなのは呪いよ!」
「いい子だったのにねぇ」
許さない。母と父を脅かして。
二度と許すものか。
地獄へ落としてやる。そして必ず。
私の手で灯火を囲ってやる。
11/7/2025, 4:34:11 PM