蒲焼き

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「あれ、あれから一年たつのにまだここに居たんだね」
「そうなの、ここがお気に入りよ」
 少女に話しかけた魚は、尾鰭を動かしあるものを渡した。
「最近はキラキラ光る物が沈んでいてね、これはその中でも良く光っていたんだ」
 それは本当に光っており、海底でも自ら光っている。
「これは何かしらね」
 少女は手にとって観察した。
「良くわからないけれど、これどうするの?」
「僕は持っていても、尾鰭で引っ張っていくぐらいさ必要ない、君はいるかい?」
「そうねぇ一応貰っておくわ」
 少女は尾鰭を動かし奥に有る箱にしまった。
「それじゃ、僕は行くよ」
「ええ、」

1/20/2023, 11:00:53 AM