夜のドライブ。父の運転する助手席で窓を開けて星を追いかけていると、月が追いかけてきた。星は目を凝らす程にどこまでも遠くまで煌めいて、月はどんなに走っても距離が取れない。大きく見える山はすぐに近付いてくるのに、夜空はどうにも不思議だった。成長した私は、星の数、月との距離、それらの大きさ……色々なことを学んで知ったけれども、未だに夜の空は不可解で神秘的だ。今宵も空を見上げてその不思議に浸ろう。星を追いかけて、月に追われるのだ。
7/21/2025, 12:02:43 PM