恋するロマンチストな乙女

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#相合傘
数年前の梅雨。私達は、大学生だった。同じ大学に通うたまにすれ違う程度の関係だった君と私は、何時からか付き合う事になった。皆からお似合いだとはやし立てられながら。丁度その頃、私達は、付き合って半年が経ったとある日の梅雨。私は、寝坊して慌てて家を出たせいでいつもなら必ず見てから出かける天気予報を見逃した。そのせいで、まさかの下校時、生憎の大雨にあった…バッグを頭の上に持ち、駆け出そうとしたそんな時。君が後ろから一人でさすには少し大き過ぎる傘を照れながらさしてくれた。そして、まだ初々しい頃の私達は、お互い照れて無言のまま、家まで送って貰った。そんな私達も今じゃ、結婚して、相合傘なんて照れる事も無ければむしろ、当たり前の日常になってしまった。あの頃の照れて可愛かった青春だった私達も今じゃ立派な大人になった。あれから数年経ち、私達は、まるで当たり前かの様に結婚し、やがて、私達の間には、新しい命を授かった。愛する娘にもいつか、そんな青春が来てくれる事を日々私達は願っている。

6/19/2024, 11:32:58 AM