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ゆっくりと待合室に染み渡る
テレビの中の「歌会始め」

○子がくれし「脳活本」へ忍び寄る
ボケの足音負けてたまるか

春を待つ菩提寺の庭
百回忌の朝祖父を偲ばん

○ゆっくりと待合室に流れ込む
テレビの中の「歌会始め」

○初夢で亡き父母に語りかけ
ひ孫の笑顔 未来の夢を

○初詣2時間超えてたどり着く
社殿の隅で「吉」に癒され

○子がくれし「脳トレ本」に抗いて
老いの足音負けてたまるか

流れ込む→溶け込むは?
テレビの中の→音の拡がり
語りかけ→見せてやる
に抗いて→と闘いて
老いの足音→老いの近づき

戻れない道を歩いてきたんだと
65でただ思い知る


ぐいーっと軀震わせ自販機が
冷やした「ビール」ぐいーっと飲む 


○顔知らぬ祖父を忍びし百回忌
恥ずかしながら僕が「孫」です


○百回忌祖父に届けとからメール
「孫もひ孫も玄孫もいます」


顔知らぬ祖父を忍びし百回忌
孫も曾孫も玄孫もいます


○百回忌出来ることなら伝えたい
「孫もひ孫も玄孫もいます」

 知らぬ間にスポーツジムに
 なっていた元コンビニに面影探す

 知らぬ間にスポーツジムになっていた
 元コンビニに残る面影

○知らぬ間にデイサービスに変わっていた
 元コンビニに爪痕探す
年取れば備わる訳じゃないけれど
もう少しほしいな品格とやら

還暦を過ぎてこそ知る教訓は
人生に起きること全てに意味がある

戻れない川を渡って来たんだと
66でふと気付く夜

○戻れない川を渡って来たんだと
 還暦過ぎてただ

○グウィーンと体震わせ自販機が
 冷やしたビールグウィーンと飲む

○自販機に入りて間もない「いろはす」じゃ
 喉の渇きを癒せやしない

政治家に求めることは無理なれど
せめてほしいな品格とやら

知らぬ間に空き店舗だらけの街を
いつまでも銀天街などと呼べるかな

10/22/2024, 12:02:45 PM