愛し合う二人を、好きなだけ

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小説
迅嵐



「きゃっ」

声のした方を振り向くと、女の子のスカートが風のいたずらで舞い上がっていた。ぱっと顔は背けたものの、脳裏にはしっかりと焼き付いてしまっていた。

「…迅、見ただろ」

「………見てないです」

少しだけ不機嫌そうに嵐山が問い詰めてくる。

「顔真っ赤だぞ」

嘘、と頬を両手で覆うと、嘘だ、と返ってくる。
こいつ…!

「お前も男だもんな、しょうがないもんな」

不貞腐れモードに入ってる嵐山はちょっと面倒くさい。そこも含めて好きなんだけど。

その後、嵐山の機嫌が直る頃には女の子の事などすっかり忘れてしまうのだった。

1/17/2025, 12:16:50 PM