NoName

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かつては、一人遊びの多い子供だった。
それでも彼らと共に遊んでいた時間は少しずつ短くなり、学年が一つ上がるにつれ、自ずと離れていってしまって。

誰か違う子の側でも、大切にして貰えるのなら。
縁を伝い、とある親戚の元へと手放すことになった時は、ただ悲しい気持ちが湧き出すままで。
小さくなる車を見送った後、こっそりと泣いた。

色とりどりの小物が並ぶコーナーを見れば、じんわりと今でもあの日を思い出す。
どんな場所にだって連れていた物言わぬ相棒は、まだあの場所で過ごせて居るのだろうか。

最後に彼らと再会した年月を遡る。
何故だろう、無性に会いたくなったのは。

【君は今】

2/26/2024, 2:55:46 PM