それまでも、身につけるものや、普段よく使うものは、それなりに気に入ったものを選んでいた。でも、君と出会ってから、もっとちゃんとモノを選ぼうという気になっていた。
君は、いつも同じバッグをもっていて、それがトレードマークのようになっていた。「いつもそのバッグだね」と聞くと、こだわって選んだものであることがわかった。ほかにも、君の持ち物の一つ一つが、すごく高価というわけではなくても、とてもよく吟味されたものなのが伝わってきた。持ち主の人柄の一部を物語っていて、そんなモノと付き合い方がいいと思った。
そんな君に影響されて、私も少し持ち物にこだわってみることにした。気に入った一品を選ぶために、お店を何軒かはしごしてみる。遠くまでいったり、取り寄せまではしないのだけれど、その中でこれ!というものが見つかったら、それを大事に使ってみている。
たとえば、いつも使うペンだって、見た目や書き心地、握った感じが今一番しっくりくるものを選んでみた。そうすると、より愛着がわいてくる。そうやって選んだモノとの付き合いには、物語が紡がれていく気がする。
「君と紡ぐ物語」
12/1/2025, 9:38:39 AM