未来図
み 未熟なミジンコがいた。
あるとき、立派なトリがミジンコの
前に降り立った。トリは空を
実に悠々と舞ってみせた。
ら ライバルである、とミジンコは
直感した。いや、勘違いした。
い 「いづれのおおんときにか
にょうごこういあまた
さぶらいたまいけるときに」
ミジンコは呪文を唱え始めた。
ず ずいぶん先の、遠い遠い未来が
霞の向こうに見えたのだった。
それは10割気のせいであった
のだが、そこではミジンコもまた
トリのように空を舞っているの
だった。
4/14/2025, 12:46:01 PM