私は、自分に正直になることが苦手な人間だ。何か褒められたとしても裏があると思ってしまうし、他人の好意を嫌ってしまう、矛盾が多くて生きづらい性格をしている。こんな私はいつか一人ぼっちになって、誰にも愛されない存在になると思っていた。そう思っていたのだが…
「大丈夫ですよ、俺はずっと貴方の味方ですから。素直に、正直になれるまでずっと見守っています」
そんな私に手を差し伸べてくれたのが彼だった。彼は一途に私のことを愛してくれて、私の気持ちを最後までしっかり聞いてくれる人だった。今では彼の前だけに限るが、正直になれるようになったのだ。
「もしあなたと出会っていなかったら、私は矛盾を抱えながら一人ぼっちになっていたかもしれない」
「ふふ、俺はあなたの役に立つ事ができて光栄ですよ」
私にとって彼だけは素直な気持ちを伝えられる、心の支えになっている存在だ。それに、彼は私の事をしっかりと見てくれているので、性格もよく分かってくれている。
「貴方が優しい心の持ち主であることは、俺が一番よく知っていますから」
そう言って彼は私を一生守り抜くことを誓ってくれたのだった。
テーマ「正直」
6/2/2024, 11:41:43 AM