足り過ぎた贅肉

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寒い外は雪が降っていていつでも雪遊びし放題だ。
タンスを開けて手ぶくろと耳あてとニット帽とマフラーを出す。暖かいジャケットはクローゼットに吊るさがっていたはずだ。
お腹の辺りにカイロを貼り付け、ふんわりセーターを着て先程取り出した物を巻き付け被りはめていく。

足首までしっかり防寒できる靴を履き外に飛び出す。
しっかりとした雪の感触を楽しみながら公園を目指し滑らないようにゆっくり歩いて行く。
公園の方からは賑やかな声がこちらまで聞こえてきている。
大勢遊んでいるのだろう。

公園に着いたらお友達がもう雪合戦を始めていた。
大きな声で挨拶しながら自分も雪合戦に参加する。
敵も味方もないバトルロワイヤル形式の雪合戦だ。近くからも遠くからも雪玉が襲ってくる。
こちらも近くの友達遠くの友達問わず投げ返す。

時間も忘れ、寒さも忘れ、疲れも忘れてたっぷり遊び、腹減りだけは忘れず帰ろうとなった時に手の冷たさが一気に襲ってきた。
手ぶくろがいつの間にか無くなっている。雪玉を作る時に外れたのか、雪玉と一緒に投げてしまったのか、見渡してもそれらしき物は見当たらない。
ポケットに手を突っ込み、カイロの熱で温める。
家に帰ったらお金貰って手ぶくろを買いに行こう。
(手ぶくろ)

手ぶくろを買いにのオマージュ、手ぶくろを買いに行く理由。

12/27/2024, 12:20:43 PM