星を追いかけて またいつか True Love もしも過去へと行けるなら 半袖 です。
読み返しはしていないので、変な文章になっていたらすみません。
星を追いかけて
「…やっぱり、ムリなのかな」
自分のやりたいこと。あこがれの職業。その夢に向かって夢中で追いかけているけど、遠ざかる気しかしないし、手が届かない。
「…諦めが肝心…か」
はぁ。とため息を吐いたとき
「あれ?久しぶりじゃん」
後ろから肩を叩かれる。
「え?…久しぶりだね」
振り向いた僕の目に映ったのは、仲良くしていた同級生で。
「で、何かあったのか?」
彼は、会うのが久しぶりにもかかわらず、あの頃のように話しかけてくる。
「…どうして?」
落ち込んでいることを悟られ、ドキッとしながらも落ち着いて返事を返すと
「どうして。って、俯いて、とぼとぼ歩いてただろ」
苦笑いされる。
「そう、だったんだ。気づかなかったな」
ハハッと笑ってみせるけど、気を抜くとため息が出てしまう。
「で?」
「ああ、うん。…今でも夢を追いかけてるんだけど、上手く、いかなくて…」
情けなさに、込み上げてきそうな涙を、唇を噛んで耐えると
「そっかあ。けど、諦めずに追いかけるなんて、お前、やっぱすげえわ」
ニッと笑いながら、彼は、僕の肩をバシバシ叩く。
「ちょっ、痛いって」
「お前の夢はさ、年齢関係なく掴める夢じゃん。だから、焦らず追いかけろよ。んで、勝利という名の星を掴むために、どこまでも、星を追いかけて行け」
彼に励まされ
「…ありがとう。元気、出たわ」
また頑張ろうと思えた。
「そっかそっか。なら、久しぶりだし、どっかで話でもすっか」
「いいね。そうしよ」
あの頃と同じように、僕たちは肩を並べて歩くのだった。
またいつか
「またいつか」
「ああ、またな」
お互いに片手を挙げ、別々の道を歩く。
数年前に出向で、今は出張で来ている場所。
「たまに見かけるが、あんた、この辺の人か?」
出向に来たとき、週一で通っていたバー。そこで彼に話しかけられた。
「ここには出向で来てる。あと少しでその期間も終わるがな」
「そうか。あんたが1人なら、隣いいかい?俺は1人だから話し相手がほしくてね」
「ああ、かまわないよ」
それから、ここが地元だということ以外、何も知らない彼と一緒に飲むようになった。けれど、時間を合わせてここに来る約束をするわけでもなく、偶然会えたら飲むか。くらいな関係。けれどそれが、気付けば楽しい時間になっていた。
「今日で出張は終わりなんだ。会えて良かったよ」
「そうか。また来たときは、一緒に飲もうな」
「ああ。約束だ」
乗り気ではなかった、出向で来た場所。それも、彼のおかげで、憂鬱な気持ちはなくなり、むしろ楽しみになった。お互いに詳しいことは知らない間柄だけれど、こんな付き合いも悪くない。と思うのだった。
True Love
「…別れようか」
ため息を漏らしつつ、彼女に告げると
「え、何で?イヤだよ」
と、縋りつかれる。
「そうだよね。俺と別れたら、金づるがいなくなるもんね」
ギロリと彼女を睨みつければ
「え…」
彼女は顔を青くする。
「俺の金があれば、人生はイージーモードなんだろ?そんな奴を逃がしたら、散財できなくなるもんな」
ハッと乾いた笑いを浮かべれば、彼女は何も言えなくなって俯く。
「わかったら、さっさと出て行ってくれ」
俺の冷たい声が恐かったのか、彼女は抵抗することなく出て行った。
「はぁ。恋愛って難しいな」
1人になった部屋で、ソファに座り、俺は天井を見上げる。
「両親たちみたいなTrue Loveは、俺には探せないのかね」
仲睦まじい両親。2人の間には、愛以外の想いは見当たらない。
「俺もいつか探せるといいな。真実の愛を」
思ったよりすんなり別れられて良かった。と安堵しながら目を閉じたのだった。
もしも過去へと行けるなら
もしも過去へと行けるなら、やり直したい場面はいくつかある。
あのときああしてれば、しなければ。ってことが。
でも、それがあったからこその今日だから、後悔はあったとしても、良かったんだと思う。
後悔のない人生を送ることは難しいけれど、それがあったからこその今を大切にしたいと思う。
半袖
「ねえ、これどうかな?」
キミと一緒に来た買い物。本格的に暑くなる前に、夏物を買いに来た。
「いいんじゃないかな。キミに良く似合うよ」
「ホント。じゃあ、これにする」
キミはうれしそうに笑い、手にした半袖のシャツを胸に抱きしめている。
「………」
けど僕は少し不安だった。その服を着たキミは、さらにかわいくなるのは目に見えている。
「次はあっち見ようよ」
キミに手を引かれ、別の場面に移動しながら、早く気持ちを伝えなきゃ。と焦る僕だった。
7/26/2025, 9:30:27 AM