「ここ」ではないどこか、別の世界に存在する、
「世界線管理局」なる厨二ふぁんたじー組織の穏やかな平常運転物語です。
管理局では、世界と世界を繋ぐ航路を敷設したり、
その航路を適切に運用したり、整備したり、
別の世界へ旅行するときの申請を受理したり。
世界に関するいろんな仕事を、しておるのでした。
そんな世界線管理局は、様々な世界、様々な宇宙、様々な星から様々な、
人類なり獣人なりドラゴンなり、妖精やら機械生命体やら幽霊なんかも、
それぞれの事情、それぞれの理由で、様々な部署に配属されておりまして、
皆みんな、それぞれの部署ごとの決まった法則で、動物のビジネスネームを貸与されていました。
今回のお題回収役は、経理部所属のスフィンクス。
猫の無毛種らしく、寒がりです。
万年コタツムリで、仕事をするのもコタツの中。
経理部のシステムを保全したり、経理部で動くロボットや機械生命体たちの整備もしてやったりと、
とってもウデのたつ、エンジニアでした。
で、そんなスフィンクスが
今回「色とりどり」のお題で
いったい何をしておるかといいますと。
「完成したぜ!
テキサスロングホーンロボ専属自立型子機群、
名付けて! ……どうすっかな」
満足そうに目をキラキラさせて、
先程まで仕上げをしておった、だいたい幼稚園児か小学校低学年の子供くらいの大きさの、
頭にウシのツノをくっつけた機械式ゴーレムを、
ゆっくり、じっくり、見渡しておりました。
皆みんな似たカタチで、皆みんな違う色。
赤ゴーレム、橙ゴーレム、黄ゴーレムに緑ゴーレム
水色と青と紫と、白に黒に茶色で色とりどり。
ピシっと整列して、スフィンクスを視認して、スフィンクスの命令を待っています。
というのもコタツムリのスフィンクス、
実は先日、環境整備部所属のゴーレム使い、クラブカーフもといテキサストルネードから、
自分のあだ名を分け与えたゴーレム、「テキサスロングホーン」の再調整を頼まれまして、
調整している間に、アレコレじゃんじゃかインスピレーションが、泉のように湧いてきまして。
勝手にロングホーンの「子機」を作ったのです。
「ゴーレム、テキサスロングホーンが親機だ」
ポンポン。
色とりどりのゴーレムの、イチバンひだり、赤いゴーレムを優しく撫で叩きます。
「レッドホーンは火力担当。
ごく弱火から超火力まで自由自在。
ブルーホーンは液体タンク要員。
6個のタンクを装着可能で、水だろうとコーヒーだろうと、どこへでも持ってくぜ」
なに。コーヒー?
理由あって経理部に来ておった法務部某氏が、
地獄耳でなにやらキャッチ。
仕事のハナシが一瞬だけ、停止しております。
「んんー。最高だ。さすが俺様」
ポンポン。ぽんぽん。
納得いく仕上がりになったのでしょう。スフィンクスは子機たちに触れて、撫で叩いて、
そして、色とりどりの彼等を見て、
何度もなんども、頷きました。
「キンキラとかギンギラとかも作るか?」
いいや。今はこれで、十分だ。
色とりどりの子機ゴーレムに、スフィンクスはまた、小さく2回ほど頷きました。
厳選したマルチアビリティが、最適な組み合わせでもって、子機たちに割り振られました。
そこに更に色を増やすのは、無粋、でありms
「作るかぁ!」
無粋でありましたがドリームでもありました。
「ゴールドだろー、シルバーだろー、
カッパーはブラウンと被っちまうだろー」
ふんふん、ふんふん。
天才エンジニアのスフィンクスは、再度コタツのテーブルで、あれよこれよとアイデアを再選。
ペンをとって、とっても楽しそうだったとさ。
1/9/2026, 4:39:48 AM