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淡栗色のふわふわの髪の毛
大きい瞳に華奢な身体。
可愛いが詰まった女の子。
私とは正反対の女の子。

「最近、仲良いよね」
「委員会同じだから、それでね」

回りくどい聞き方をする私はずるい人間だ。
でも、何もないみたいに誤魔化す貴方も、ずるい人だ。
彼とは、付き合って半年が経つ。
片思い歴も含めれば1年半。
告白してくれたのは彼だけど、先に好きになったのは私の方だった。

「私たち、友達にもどろっか」
「え?」
「友達としての方が楽しかったなって、思って、」

そういう私に、ほっとした顔をする貴方。
すぐ顔に出ちゃうところが、好きだった。

「実は、俺もそう思ってて、美波も同じなら良かった」
「そっか、私たち気が合うね」
「そうだね」

そうやって、無邪気に笑うところも好きだった。

「あ、そういえば、清水さんは短髪の男の人が好きだって言ってたよ」
「別に俺、そういうのじゃないけど、、そういうのじゃ、ないと思うんだけどな、」
「別に、ただの私の独り言だよ」
「なにそれ、どういうこと?」

そう言って笑う貴方の笑顔を見て安心した。
これで正解だったんだって。

「んー、」

貴方の視線の先に映るのが、もうとっくに、私じゃなかったこと。
私が最後まで、誰を好きだったのかなんて、そんなの、

「分からなくていいよ」



《視線の先には》

7/19/2024, 2:14:22 PM