「で、どうなん」
𓏸𓏸は元カノの××に詰め寄られていた。元カノ、と言っても付き合ったのすら友達の延長線。雰囲気で何となく付き合って雰囲気で何となく別れた。結局今も友達としてずるずると関係が続いていた。
「新しい彼女、出来たんやろ」
「……まぁ、3ヶ月でしょ?もった方かな」
「ふーん」
××は興味無さそうにスマホへ目を移す。こんなしょーもない会話をするのは何回目だろう。お互いに彼氏彼女をつくっては別れつくっては別れ。
「で、逆にお前は」
「いつも通り」
「………金づる?」
「言い方最悪か」
少し会話して、無言の時間が流れて、少し会話する。そんな時間が数十分続く。
「…しょーじき」
「ん?」
「正直、𓏸𓏸がいる間は彼氏いいや。会話しててもお前の方がおもろいと思っちゃうし」
「…………分かる」
「…もっかい付き合う?嫌だったら別れればいいし」
「…おー、良いよ」
正直、お前が1番心地良いと思ってる。
『正直』
6/2/2024, 11:23:21 AM