春の闇は格別なる立体。肺を焼かぬ。鼻腔を侵さぬ。決してみずから触れては来ぬ。待ってある。踏まれている。聴かされている、空間がある。遠く遠くを嗅いでゆく。遠く遠くにおのれでないものがある。遠く遠くまで明らかなる呻き。生きたり死んだり、忙しい。忙しいものはわたし。わたしは歩んでゆける。希望とはわたしでないものを矮小と定めることだ。わたしは進む。闇は格別なる立体。
2/20/2024, 1:00:50 PM