灯火 霧珂

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私は、色々な人から嫌われている。
だから、まわりが怖くなっているのだった。
『助けて』という気持ちだけが今日も残っている。
そんなある日、とある青年に家に迎え入れられた。
でも、その青年は『おかえり』と私につぶやいた。
今日、その青年に会ったばかりというのに......。

「これからは、僕のこと橆弥(むや)って呼んで。」

彼は、そうつぶやいて私の方を向いて微笑んだ。

「そういえば、キミの名前聞くのを忘れてたね。」
「私....神雷 柚朱(かんらい ゆじゅ)です......。」

私が名前を彼に伝えると、にやりと笑っていた....。
それに恐怖を感じたので逃げようと後にしようと、
逃げようとしたが彼の方が速く、捕まってしまった。

「キミは、なんで僕から逃げようとするの?」
「なんでって.....あなたが怖いから……。」

私が彼にそう伝えると、彼は『かわいい』とつぶやいた。
彼は、怯えている私をそっと抱きしめて頭を撫でる。
私は、そんなに可愛くはないのにと内心つぶやく……。

「あの....実は.....誰にも認めてもらえないから....。」
「キミは...僕に助けてもらいたいんでしょ?」

彼は、私の答えに被せるようにつぶやいていた。
私の場合、すごく怖かったけどいままでの場所よりも
この人のところに居たほうが安心できる部分もあるから。

「うん、ちょっとというかいままでが色々と怖かった。」
「そっか、大丈夫だよ。これから、キミの傍にいてあげるからね。」

私の傍に?ちょっと、意味がわからなかったけど.....。
でも、大丈夫....だよね?怖かったけど、きっと大丈夫。

「さてと、こっちにおいで。ぼくの大事なお気に入り.....。」
「ん?今.....私になにか言いました?お気に入り.....////」

これからの”幸せの生活”の幕開けなのだろうか?
でも、彼のこと....好きになってきちゃったかも......。




お題:【”お気に入り”】

2/18/2024, 11:08:01 PM