#雨と君
とある大雨の日。私は、君をまだ愛したまま振った。嘘偽りのある「もう嫌いになった」と言う理由で、君を不本意に傷付けた。そして、私は、彼が「待って!」と言ってるのを聞こえてた癖に、泣きそうになるのを必死に抑えたまま、振り返らずに、大雨の中、崩れ落ちて、大泣きする君を後にした。ずっと、心の中で、「こんな嘘ばかりの終わり方でごめん。最後まで傷付けてごめん。でも…私も離れたくなくても、もうこうするしか無かったんだ。どうか、こんな身勝手な私を許してね。」と唱えた。恋の始まりは、いつも突然に。そして、恋の終わりもまたいつも突然に、残酷に。君にとって、私が一番影響力がある限り、もう二度と君のそばには、いられない。これは、私の人一倍強いプライドと責任感の覚悟だ。君にとって、私が一番影響力があるのが私と言う事は、つまり、私は、君の表情を簡単に操れてしまうんだ。君を笑顔にするのも、泣かせるのも、怒らせるのも、全て簡単に出来てしまうんだ。だからこそ、沢山君を傷付けたからもうそばには、いられない。君は、良く、私の前でだけ、泣いてくれた。その訳を聞くと、「君といると安心して泣いちゃうんだ。」と言ったね。ありがとう。そばにいるだけで安心してくれて。必要としてくれて。愛してくれて。私の為に、沢山大泣きしてくれて。沢山戦ってくれて。沢山、周りを敵に回してでも、私と歩んでくれて。もう私も前を向いて進まなきゃ。だから、君もどうか、いつかは、ちゃんと前を向いて進んでね。サヨナラ。最後まで愛してた人。私は、君を残したまま、大雨の中、傘もさせずに、思わず、大泣きしながら帰宅した。帰宅して、風邪引かないように、すぐお風呂に入りながら、今日の君の匂いを、体から消しながら、沢山君との恋と別れを思い出して、子供のように泣きじゃくった。当たり前ながら、翌朝は、目元が泣き過ぎて、腫れぼったがった。
9/7/2025, 10:25:40 AM