ねぇねぇ
放課後、出かけない?
クシャッとした笑顔でそっと耳打ちしてくる親友は
私よりも小柄でみんなから愛されているそんな子だ。
私はこの子のことが大好きだし
きっとこの子もそれなりに私を好いてくれている。
いいけど、お金は...?
へへ、持ってきちゃった
コソコソ話す私たちを見て先生は早く帰りなさいね〜
と言いながら教室を出ていく。
もう教室には私たち二人だけしか居なくなった。
もう既に夕日が刺してきていて
日が落ちるのも早くなってきたと思わされる。
じゃあ、行こうか。
そう答えれば君はうん!と嬉しそうに頷く。
放課後、たまにこっそりお金を持ってきて
一緒に近くのショッピングモールで
何をする訳でもなく2人でふらふらする。
本当は学校にお金を持ってくるのも
放課後家に帰らず制服で出歩くのも校則で禁止されている。
早く高校生になりたいな。そうしたら可愛い制服で
いつでもどこへでも行けるのに。
そんなことをぼやっと呟けば
君はキョトンとした顔でじっと私のことを見たあと
でも先生にバレないようにこっそり遊んでるのも
2人だけの秘密みたいで楽しいよ?
と悪戯っぽく笑う。
いつもそうやって私は乗せられている。
ふふ、それもそうだね。
君とならなんだって楽しいよ。
10/13/2024, 7:05:49 AM