みりん

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私の家には庭があった。

母は庭の手入れとかは嫌いだったから、
私が5歳のときだったか、砂利で埋めた。

ふと思い立って実家に帰っては、
ぼんやりとその庭を眺めた。

孤独感に囚われた心を、
あの人のことでいっぱいにできるように。

私の家の庭には花がなかった。
だから私は花でいっぱいの庭をいつも想像した。

空想の庭で、
空想の花を摘む。

少しきついピンク色をした花を顔の前に持ち上げる。

花占いを、嫌いから始める人はあまりいない。
もれなく私も好きから始めた。

空想の花の、
空想の花びらを取っていく。

嫌い、か。

コスモスでは恋は実らない。
そんなことは知っていたのに、
私の庭にはコスモスが見える。



『好き、嫌い、』




「書く習慣っていうアプリやってる人おいで!!!!」
っていうオプチャの管理人でーす!

6/20/2025, 10:16:47 AM