しぎい

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「僕もこれからそっちに行くよ、うん」

がらんとした部屋で、スマホの中で微笑む彼女に向かって話しかける。照れながらウェディングドレスを試着する彼女は、贔屓目抜きに見ても美しい。

「だけど僕、まだやることがあるから」

ネットに流れていた、通り魔の男の護送時間が迫る。僕は立ち上がった。手には自作の拳銃。

「だからごめんね。向こうで盛大な結婚式を挙げよう」

4/9/2025, 9:57:51 AM