Rii

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私には幼馴染の男の子がいる。
何考えてるのかよく分かんないそんな奴。いつも少し冷めたような感じなのに、何故か私のことをいつも分かってくれるそんな奴。
そして、どこか美的センスがあるそんな奴。

私は今日、そんな奴にさよならを言いに来た。
引っ越すことになったから。十何年、家が近所で一緒にいたのに、さようなら言わないのは冷たいでしょ?
 「じゃあ、またね!」と笑顔で最後、締めくくってやる。アイツ、どんな顔してるんだろ。そう思って顔を向けた。
なんちゅう顔、してんのよ。今までそんな泣きそうな顔したことなかったのに。
 
お互いの家族とご飯食べたり、派手に遊んで怒られたり、キャンプで私がアイツと2人で山の中で迷子になったり、いろいろあった。これは私の大事な宝物。
だから…
これからの時間も本当は、手放したくないんだけどなぁ……。
 
「手放した時間」
            〜「紅の記憶」より〜

11/24/2025, 4:00:44 AM