しずく

Open App

「なーんにも、できなかった」
 少女は、屋上からの景色に、ぐぐっとからだを伸ばして欠伸をした。
「私の楽しい高校生活はどこ行ったの。これもあれも全部あんたのせいだからね」
 その視線の先には、浮かんでは消える死神の姿があった。


─視線の先には─ #7

7/19/2024, 2:19:03 PM