かたいなか

Open App

【世界線管理局 収蔵品
『ドラゴンプリンメーカー』】

元々はドラゴンの卵とドラゴンの乳とを主原料としてプリンを作る機械。
管理局にドラゴン牧場は無いため、
本品を稼働する場合はニワトリの卵と牛乳で代用することになる。

なお
16リットルの牛乳と80個の卵、
5キロの砂糖に約1リットルの水を使って
一度に20リットルのプリンが
実測値として爆誕した

<<実測値として爆誕>>

――――――

「ここ」ではないどこか、別の世界のおはなし。
世界線管理局なる厨二ふぁんたじー組織があって、
ここの収蔵部収蔵課には、滅びてしまった世界から、様々なアイテムが、回収されてきておりました。

収蔵課の仕事は、滅んだ世界からこぼれ落ちてきたアイテムが、他の世界に落ちてゆく前に、
それらを未然に回収すること、
そしてそれらを管理局で適切に保管すること。

その日も収蔵部の回収課が、滅亡世界のアイテムを回収してきて、収蔵課に引き継ぎます。

本日のアイテムはプリンメーカー。
ドラゴンを高級食材と見なしていた世界から漂流してきたプリンメーカーなので、
大きいドラゴンの卵を、たくさんのドラゴンの乳と一緒に投入して、
結果として、高級スイーツ、ドラゴンプリンを大量に作り出すことができます。

これに目をキラキラさせたのが収蔵課の局員、
ドワーフホトというビジネスネームのお嬢さん。
度肝を抜かれたのが法務部執行課の局員、
ルリビタキというビジネスネームのドラゴンです。

『ドラゴンのプリン?!』
ぎゃお!ぎゃお!ぐぅぅぁあおう!
ルリビタキ・ドラゴン、本能的に良くないものを感じとったらしく、尻尾を隠して体をちぢこめて、
大きいプリンメーカーに威嚇などしています。
『俺は男だ!女じゃない!卵も乳も出ない!』

ドラゴンの今日の心模様は、完全に大荒れ。
西高東低、爆弾低気圧、スーパーセルの積乱雲、
同胞の卵をガシュガシュ破壊し続けたであろうプリンメーカーに、ごうごう吠え立てます。

「大丈夫だよぉ、ルリビタキ部長さん。
ドラゴンの卵じゃなくても〜、これ、使えるよぉ」
カッカぱかっ、カッカかしゃっ。
ドワーフホトのお嬢さん、一生懸命に卵を割って、プリンメーカーの卵投入口に入れます。
「でも、ホントに、いろんな世界があるんだねぇ。
ドラゴン牧場からの、ドラゴンプリンだって〜」

ドワーフホトの今日の心模様は、完全に晴天。
小春日和、晴天爛漫、晴れわたる澄み切った空、
巨大プリンの生成という偉業に、挑戦しています。

『局員の卵は使うなよ』
「始祖鳥法務部長さんは、乗り気だったぁ」
『やめろ!』
「あとねぇ、福利厚生部のー、医療・医務課のー、
アオダイショウさんが〜」
『だから、やめろ!』

「部長さんのたまご〜」
『俺は男だ!』

かたや大荒れ、かたや晴天。
プリンメーカーを巡る会話はその後20分か30分くらい続きまして、
その間にドラゴンプリンメーカーは、チン!
バケツプリンもビックリ、20リットルの美味しい美味しいプリンを、完成させましたとさ。

4/24/2026, 6:19:20 AM