かきくけ子

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明日は楽しい遠足。
ワクワクしてる。
300円分のお菓子も準備した。
「お母さん、明日は早く起こしてね」
夕飯の片付けをしているお母さんに
大きな声で言った。
「一番に学校に行くんだ」
張り切っていることを
友達にも伝えよう。
お風呂も入り、歯磨きも終わった。
猫のマヤとも今日は遊ばない。
まっすぐ布団にもぐり込んだ。
布団の中でバスのことを考えた。
窓側だったらいいな。
出席番号だと奇数が窓側。
私は4だから通路側かな。
どっちでもいいかなと思ったけど
やっぱり大事なことだ。

色々考えて眠れなくなっちゃった。
布団の中で何度も姿勢を変えた。
いい姿勢で天井見たり、横向きになったり。そのうちお母さんの声も聞こえてきた。
「明日の天気は曇り。半袖着せたら
寒いかしら」
あぁ曇りなんだ。雨が降ったらどうしようかな…

「起きなさい みんなもう登校しているよ」
お母さんの声で目が覚めた。
ガバッと起きた。あわてて窓から外を見ると
みんなを乗せたバスが家の前を通って
いった。バスの中の友達と目が合った。
え 間に合わなかった? どうしよう
泣きたい気持ちと恥ずかしさがいっぺんにきて大声でお母さんに言った。
「どうして起こしてくれなかったの!」

そう言ったあと本当の目が覚めた。
空は青空。
2番目に登校した。
座る順番に先生が加わった
ことで窓際の席が偶数になった。
窓際に座って空を眺めた。
遠足は楽しい。

#241

12/5/2024, 12:09:26 PM