私はもうすぐで死ぬ。現代の医療では治せない難病に 子供の頃からかかり、学校にも行けなかった。
私にとっての世界はこの無機質で白しかない病室。
窓から見える青空だけが私の心を癒やしてくれた。
でも、もうそれも終わる。意識が朦朧として少しずつ死が近づいているのが分かりひどく安心した。
だって一人はもう嫌だった。誰とも会えない、静かで私しかいない病室はうんざりだ。
巡回していた看護師の声が聞こえる。
次に生まれてくる時は健康体だったらいいな。
ああでも、最後に。
「────空、見たかったな。」
『病室』
8/3/2023, 6:56:52 AM