あいもやでー

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何気ないふり

遂に放課後になった。僕は彼女に告白するんだ。校舎裏へ呼び出し、桜の木の下で告白する。緊張するな。大丈夫かな。そんな事を考えていると、彼女がやって来た。
『確かここへ来て欲しいって書いてたな」
僕は胸が高鳴り、彼女へ話しかけた。
「や、やあ〇〇ちゃん。実はあの手紙は僕が書いたんだ。突然だけど、僕と付き合って下さい!」
彼女は答えた。
『ごめんね。私彼氏がいるの』
僕は今にも泣きそうな声を押し殺し、こう言った。
「そっか、だよね。ごめんね付き合わせちゃって」
彼女は
『こっちこそごめんね」
の一言を言い去って行った。
そうだよね。こんな僕が、〇〇ちゃんと釣り合う訳ないよね。そう自分に言い聞かせ、大粒の涙をこぼしながら帰路へと向かった。
その翌日、僕は学校で彼女と出会った。その時から、僕には何気ないふりをするしかなくなった。

                   あいもやでー

3/30/2023, 10:21:26 AM