テーマ ありがとう
「ねぇ知ってる?この森の奥深い所の滝の石の中にあるものを見つけたものはーーーーーー」
森の中遠くから囁くような声が聞こえた。その声は人間とは言い難い声をしていた。
「あほらしい、」
僕はそう言い、森を去ろうとした。けど、無理だった。
「あれ?逃げちゃうの?駄目だよ〜」
足下から声が聞こえたと思ったら、足を掴まれて転げ落ちた。それと一緒に強く頭を打った。
「..足、」
足、遠くにあったら面倒くさいな。幸い近くに転がっていたのですぐに動けるようになった。立とうとしたとき、頭がキーンと痛くなった。そこまで長く転んでないのに。
「あれ?もう治っちゃったか〜」
ヘラヘラした声が右の茂みから聞こえた。
「僕は帰る。」
僕は強く言葉を吐いた。
「ざ〜んねん、それは無理だよ!だってもう入っちゃってるからね。」
後ろを見ると、森にはさっきまで無かった壁があった。
「じゃあ、滝を探してね〜」
滝?あぁ、綺麗なあの場所か。
「ここは本当に人間が来ないな、」
静かで、少しさみしい場所。僕はその後石の近くにあるものというのを探してみた。だが、それも噂のようなものだからあまり期待はしていなかった。
「なんだこれ?」
一つの瓶が滝の石に隠されて置いてあった。その中には綺麗な、緑に輝く石が入っていた。
「開けてみるか」
固い瓶の蓋を開けた。すると、何かが瓶の中から出てきた。
「ありがとう、助かったよ。君のおかげで(笑)」
この言葉吐き捨て、悪霊が豪快に笑った。
「ほんと助かったよ〜」
足を取ったものは悪霊の近くへ行き、一緒に森を去っていった。
あれ?、なんで僕はこの森の封印を...
『ここの封印の守護神だから森からは出てはいけないよ。』
おわり
2/15/2025, 1:14:30 AM