漣 蓮斗 月一更新かも

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テーマ 終わらない物語

「ねぇねぇ、君」
夜十時半を過ぎたくらいの時間、後ろから声がした。まぁ、僕じゃないかもしれないからと思い、振り返らず僕は歩いた。
「ちょちょちょ歩かないで〜」
その言葉と一緒に左側に強い風を感じた。
「...うぅ、寒っ」
そう言うと、ケラケラと笑う声がした。その声がやんだ後、声が聞こえた。
「ねぇ君、死中折幽物語を知ってる?」
その死中折幽物語(しなかおりゆうものがたり)というのは昔、地元で噂として出てきた物語だ。あんまりはっきりと覚えてはいないけれど..最終巻が無いことで地方では有名だったな。まぁ昔のことだけど。
「まぁ..知ってはいます」
「良かった〜最近は知らない子多くてね〜」
今更だったが話し声が聞こえる方向をみてみた。すると、傷と痣でいっぱいになった体で、さらに裸足で歩いている少年がいた。
「...え」
さらにその少年、透けているのだ。これは..幽霊なのかな...。いやいや、そんな事考えているんじゃない、急いで幽霊から離れなければ。あ、思い出した。この流れ、死中折幽物語と同じ。

「そうだ!まだ夜遅くないし〜遊びに行こう!川に!」
そう言われ、手を強く引っ張られながら僕は何処かに行った。



次の日、一人の大人はたくさんのところが折られた死体で川で発見された。
「物語更新だね!さぁーて次に物語になる子は何処にいるかな〜」
はしゃぎながら少年が川から去っていった。

おわり

※死中折幽物語(しなかおりゆうものがたり)は勝手に名前を創り出しました。

1/25/2025, 10:33:09 AM