金曜日、大通りのコーヒーショップ
いつも頼むドリンクをトールで買う
席を取って夜の車道を眺めると
窓に映るメガネをかけた私
オーバルフレームのメガネ
耳についた大ぶりのフープピアス
足首丈のロングトレンチコート
手に持ったホットの豆乳ラテ
考えていないふりしてるけど
私が気に入っているもの全部
君が好きだった物、結局
そりゃそうだ、君と紡いだ長すぎた歴史
どこを見ても君の糸が編み込まれていて
ほつれる糸を引っ張っても
糸を切り離すハサミが見当たらない
時間が経てばきっと忘れるだろう
その時に残った私の服は
どこかで売り飛ばせたらいい
これはどうでもいい道化話
私のお気に入りはいっぱいあるけど
君のお気に入りにはなれなかったね
「−お気に入り−」
2/18/2023, 9:51:27 AM