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不条理。

この文字を見た瞬間、胸がざわついた。
ソレはどこか、暗いものに触れた瞬間と似ている。

頭の中では理不尽と言う言葉も浮かんでくるが、果たして意味はどうであろうか。
まずは、意味調べといこう。

不条理──物事の筋道が通らないこと。
     道理に合わないこと。
     実存主義的な考え方で、人生に意義を
     見いだすことの出来ない絶望的な状況を
     言う語。

理不尽──物事の筋道が立たないこと。
     道理に合わないこと。

実存主義──人間を主体的・自覚的な存在として
     とらえ、その視点から現実の人間的実存を
     明らかにしようとする思想的立場
     人間が自らの存在を定義し、
     自由に生きることを強調する哲学
     例:我思う、ゆえに我あり
     
なるほど。
こうして比べてみると、不条理の方がより重たいを意味を持っている。

さらに踏み込んで実存主義と不条理の関係も調べてみたが、なかなか面白かった。
実存主義の中でも、不条理に対して意見が分かれている。
「不条理を受け入れて生きる」という人もあれば、不条理を受け入れて生きることは「悪魔に取り憑かれた狂気」という人もある。

哲学の先生様達でさえも、不条理には手を焼いているといったところだろうか。

不条理は人間が起こす場合もあるが、
そればかりではない。
地震などの自然災害も不条理の中に含まれる。
(悪意もない)自然によって、無辜の魂が奪われる。これを不条理と言わず何と言うのだろうか。

凡人ではどうすることも出来ない、圧倒的な力のようなものが不条理にはあるようだ。

胸がざわついた原因は、コレだったらしい。

不条理の持つ、重く暗い原因がわかったところで、少々魔法の言葉を使用しよう。
私が気に入っている魔法の言葉だ。
それは「ただ、ある」。
この言葉は、自分と物事を切り離してくれる。
上手くいけば、バリアの役割も果たしてくれる。
使う時のポイントは、存在を認めても、心は動かさないこと。評価しないこと。

不条理という強い力が前では、逃げるくらいしか出来ないかもしれないが。

「不条理という、ただ、そういったものがある」

さあ、不条理に捕まる前に逃げよう。

3/18/2024, 12:16:51 PM