塩サバ

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今日の風はとても強い。
雪がまじる冷たい風が肌をかすめた午後、灰色の空が広がる中、肺が凍るほど大きく息を吸って私は決意した。

彼に告白しよう。

初めて会った時は、無愛想さに怖さをおぼえたが、接していくうちに不思議と惹かれていた。
たまに見せる笑顔や、一見無愛想な言葉の中にある優しさに、気づけば夢中になってしまった。

凍てつくような追い風が吹くたびに、胸の中でくすぶっていた気持ちが少しずつ前に進んで、このままでは後悔するぞって言われてる気がした。
澄んだ空気が私の背中を押した。


2025/01/08 (追い風)

1/7/2025, 5:51:18 PM