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ふわふわと柔らかい光が、目を刺激した。ぼんやりと瞼を上げたものの、眩しくてすぐに閉じてしまう。
起きなければ、とは思うものの、身体はまだ布団のぬくもりから抜けられない。暖かい日差しの眩しさに慣れながら、昨日見た夢の内容を思い出したりして。
「あ、起きた。おはよー」
朝の眠気でついボーッとしていれば、横にいる恋人が話しかけてくる。太陽みたいに明るい笑顔が眩しくて、愛おしい。
「おはよう。珍しいね、いつもは起こすまで寝てるのに」
「なんか、ぱちっ!て目覚めてさ」
かわいい寝顔もばっちり堪能しましたー、なんて悪戯っぽく笑う。それが少し、嬉しいような、恥ずかしいような。
「もう……。って、やばい、今何時?」
「分かんないけど、今日は休日だしもうちょっと寝てようよ」
「……前もそれでお昼まで寝ちゃったじゃん」
「良いでしょ、予定ないし。ゆっくりしようよ。ね?」
甘えるように言う癖に、ぎゅっと腕を回すのだから意地悪だと思う。ため息をついて大人しく布団に潜れば、幸せそうに微笑まれた。
休日はいつもこうだ。前までは二度寝なんてしなかったのに、恋人が出来て、一緒に暮らし始めて。どんどん日常が塗り替えられていく。
なんて言うものの、休日には予定を入れないようにしているのは惚れた弱みと言うやつだろうか。
……まぁ、君色の当たり前になるのも悪くないかな。
そんなことを考えて、もう一度目を閉じた。


(私の当たり前)

7/9/2022, 3:04:57 PM