《外の世界の自由をもう一度》
(刀剣乱舞/物吉貞宗)
戦の折に、腰に帯びると必ず勝てた事から付いたとされる号。
幸運を運び、勝利を運ぶ刀。
かつての主と共に見た外の景色は、時に美しく、時に残酷なものだった。
しかしそれも随分と昔の話。
戦の世は、その元の主によって閉じられ、泰平の世と成った。
そして時代が進むにつれ、刀の時代は終わり、今となれば美術館に収められている。
「外の世界が恋しいなぁ...」
窓から見える景色は、何十年もすれば代わり映えのないもとなった。
「家康公の刀の皆さんにもお会いしたいですねぇ....」
窓から見える青空は遠く、今はこの手を伸ばしても届かない世界。
いつかまた、あの頃のように外の空気に触れ、景色をこの目に映せる日は来るのだろうか。
物吉はそんなことを思いながら、今日も狭い世界の中に居る。
9/25/2024, 1:00:17 PM