喜楽ここあ

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「仲間(創作)」

女子高生達が、白い息を出しながら、笑い転げて私の横を通り過ぎた。
いろんな悩みを抱えながらも、時間は無限にあるように思えて夢を見ていたあの頃…ふと昔のことが頭に浮かんだ。

体育祭の合間にクラス対抗の応援合戦があり、そのクラス隊長に選ばれてしまった。どちらかと言えば責任感が強く、皆んなには苦労をかけたくないと言う思いから、残りのラストスパートという所で、1人で抱え込んでしまっていた。

衣装作り…看板作り…もうお手上げって時に、クラスの子達から怒られたことがあった。

「これはあなただけの応援合戦ですか?」
「なんで私たちに言ってくれないの?」
「ひとりでなんかできないでしょ? 」

今思えば怒られたんじゃなくて、伝えてくれたんだよね。素直に、ありがとうとか言えなくて、、ほんの少し変な空気になっちゃったけど、そう言ってくれなかったら、応援どころではなかったはず。

それぞれが自分の得意分野に別れて、みんなで居残りで作業した事も今では良い思い出になっている。


みんな、元気にしてるかな。
会った瞬間に、高校生の私たちにもどって楽しい時間を過ごせるはず。
会いたいな。

ふふっと笑った私の口から、白い息がこぼれた。

12/10/2024, 1:55:02 PM