「僕と一緒に幸せになってくれませんか」
これは、プロポーズの言葉でしょ、普通。
それがどうして、あなたと一緒に漫才コンビを組まなきゃいけないの?
いや、いずれは夫婦漫才って、いずれっていつなのよ?
そもそもが、M-1に出ようなんて聞いてなかったからね。
勝てるわけないじゃない。
…え?勝つのが目的じゃない?
たくさんの人に、笑顔を届けたい…って、私を幸せにしてくれるんじゃなかったの?
うんまあそりゃあさ、目の前に広がる客席が笑顔で埋まるのは、見ててこっちも幸せになるけどさ。
てゆーか、私達ってそこまでウケてなくない?
…え?幸せにしてくれるんじゃなくて、一緒に幸せになろうって?
確かにそう言ったけど…それは、私にもウケるネタを作れってことなの?
そんなこと言われても…まあ、考えてはみるけどさ。
笑ってもらえるネタを考えるのも、ワクワクして楽しいのは事実だしね。
うん、あなたの隣でひとつのマイクを分け合って、ステージの上で拍手をもらうこと、嫌いじゃないよ。
二人で力を合わせて、目標に向かっていくのもね。
M-1、頑張ってみようか。
もしも優勝したら、賞金で豪華な結婚式を挙げられるしね。
…え?宮川大助・花子師匠を目指そうって?
それはちょっと…笑いのベクトルが違いすぎない?
いや、もちろん好きだけど。
9/23/2025, 11:43:58 PM