猫背の犬

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自分の気持ちに、行動に、自信がなかった。
だから君に気持ちを伝えることも躊躇ってたし、もうこのまま言わなくていいかなって思いながら眠りにつくんだけど、朝起きるとやっぱいつかはとか思っちゃんだよ。
朝日が背中を押してくれるんだけど、夕日に引き戻されて、同じことを繰り返してた。
なにやってんだろうって肩を落としても、状況が変わるわけもなくて。
映画や夏祭りに誘えなかった。
それどころか君の前じゃ上手く笑えない僕を君はどう思ってたのかな。

線香の煙が揺れる後ろの方で笑う君は、思い出の人になってしまったから、新しい記憶をくれない。
頭の中で思い出をひたすら繰り返すだけ。
記憶の中で愛を叫んでも、その続きが無い。
だって君が僕を好きだったかわからないし、それ以前に愛を叫ばれた君がどんな反応をするかわからない。
この後悔は骨になっても、灰になっても、世の中のどこかで彷徨い続ける気がする。
どんな形であっても君にもしも再会できたとしたら、そのときはしっかりと君の目を見て、僕のすべてをのせて愛を叫ぼうと思う。

5/11/2024, 11:49:44 PM