甘々にすっ転べ

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#眠れないほど

冴え切った頭と血走った様な目で
テレビが反射する壁を睨み付け息を詰める。

うっかり見てしまった。

クリスマスプレゼント 彼氏 の検索下部に映る、
該当商品。

なんっだソレ。

筋肉ムキムキのマグカップと、
カートに何かが1つ入っているマーク。

まさかソレがクリスマスプレゼントじゃないだろうな。

盗み見た様なものだから
聞くに聞けないまま寝室へ向かった彼女を見送る。

俺は明日休みだから。
弁当と朝飯の用意を済ませる間も気になってしょうがない。

更には、美味いはずの缶の酒を煽っても頭にはムキムキマグカップが浮かぶ。

「せっかくの休日なんだけどっ、!?」


俺は、特にこだわりがあるわけじゃ無いが。

彼女がやってくれるなら
一度は俺だけの可愛いサンタに会いたい。
ベタベタな妄想を働かせる俺を殴ってくれても良い。
ちょっとだけでも、見たいっ、

勿論。
彼女がくれるなら何でも嬉しい。

但し。ちょっとソレは待って欲しいな。

どうする。
言うべきか言わざるべきか。

「... ... それが問題だ。」

盗み見たマグカップが気に入らないから
クリスマスプレゼントは一緒に選ぼうって言えば良いのか。

そもそも盗み見た様な状況なのが不味い上に、
プレゼントに文句まで付けるのか俺は。

クソーーッ。

笑えるバラエティが流れてる筈なのに
内容が全く入ってこない。

いっそ筋肉マグカップも思い出に残る。
面白いじゃねーか、と言う気持ちも出て来た。

なぁ。
俺は一体どうすればいい????
このままじゃ今日は眠れないぞ、

12/5/2023, 12:00:37 PM