名無夏

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きらきらとした目で見つめてくる瞳が好きだった。
花が咲くような笑顔が好きだった。
美しい髪が好きだった。
優しい声が好きだった。
君の好きなところは出てくるのに、君を象徴する言葉が見当たらなくて。
そのまま時は容赦なく流れる。
君が晴れ舞台に選んだ衣装の名は"白無垢"。
昔の君とは見違えるくらい淑やかで美しい。
だけれどその中に垣間見える愛らしさや煌めきは今も健在だ。

そうだ。
こんな人を、人々はそう呼ぶのか。
無垢、と。

5/31/2024, 3:03:51 PM