蚊の鳴くような声でこぼされた想い。震える声が空気に溶け、しばらく。お互い、何も言わず、何も言えず。二人並んで、向こうを眺めていた。きっと、振られると思っているんだろう。さっきからずっと暗い顔をしている。ごめん。本当は、ありきたりな返事をしたくなくて、言葉に詰まっているだけなんだ。お前の気持ちを受け入れる準備はとっくにできているから安心してほしい。それが少しでも伝わるようにと、さりげなく手を繋いでみた。【そっと伝えたい】
2/13/2025, 10:24:31 AM